2022年10月6日(木)22時からスタートしたフジテレビ系ドラマ
「Silent(サイレント)」。
主人公の青羽紬(あおば つむぎ/川口春奈さん)が、かつて本気で愛した恋人、佐倉想(さくら そう/目黒蓮さん)。
そんな2人が8年の時を経て「音のない世界で“出会い直す”」という、切なくも温かいラブストーリーとなっています。
10月6日放送の第一話を見た人からは、
ドラマに出てきたスピッツの「楓」と「魔法のコトバ」が、物語とリンクしすぎて涙腺崩壊した!
という意見が続出!
スピッツの曲は、どんな風にリンクしているのでしょうか?
また、スピッツの曲が使われた理由とは何なのでしょうか?
ドラマ「サイレント」で使われた”楓”と”魔法のコトバ”の歌詞で涙腺崩壊者が続出

スピッツの楽曲は、歌詞に余白があり、聴く人ごとに色々な解釈や感じ方ができるものが多いかと思います。
今回のドラマ「サイレント」第一話で印象的に使われた
「楓」と「魔法のコトバ」。
どちらの曲も、改めて歌詞を見ると、
「ドラマのストーリーとリンクしている!」
と感じた方が多かったようです。
楓の歌詞で特にリンクしているフレーズは、サビの
「さよなら 君の声を 抱いて 歩いていく
ああ 僕のままで どこまで届くだろう」
の部分。
もう耳が聞こえなくなってしまった想の、あまりにも苦しく切ない思いが、この歌詞にリンクしているようです。
今までは「単純に”恋人との別れ”を描いた」という解釈だった曲に、このドラマでの新たな解釈が加わって、切なくて苦しすぎるという声。
「君の声を抱いて」というフレーズの美しさと切なさに、胸を締め付けられますよね。
もう一つの印象的な曲「魔法のコトバ」。
こちら、まずは
「また会えるよ 約束しなくても」
ですね。
8年の時を経て運命的に再会した2人と、この歌詞がリンクしていて、グッと来た人が多いようです。
もう一つは
「魔法のコトバ 2人だけには分かる」
です!
これは、
いずれ、手話が2人をつなぐ「魔法のコトバ」になる、ということを意味しているのでは?
と感じられたようです。
そして、この曲が使われたシーンが印象的だったという声も。
そうなんです。
紬と想が「付き合った時」も「別れた時」も「魔法のコトバ」を聴いているんですよね。
この曲が、物語に織り込まれているタテ糸のようにも感じられますね。
ドラマ「サイレント」の脚本家・生方美久はスピッツの大ファン?

ドラマ「サイレント」の脚本家は、2021年末に「フジテレビヤングシナリオ大賞」を受賞した、29歳の生方美久(うぶかたみく)さんです。
ご本人のnoteに
群馬生まれ、群馬育ち、最終学歴群馬大学
なんやかんやで今は東京に住んでます
とある通り、生方美久さんは群馬県出身。
経歴についてはこのように言っています。
大学卒業 → 病棟で看護師 → ミニシアター(高崎市のシネマテークたかさき)でフリーター → クリニックで看護師 → 2022年9月〜フリーの脚本家
生方さんは群馬大学医学部保健学科を卒業されて、主に看護師の仕事をされてきた方です。
そして、一時期、高崎市のミニシアターでフリーターをしていんたんだそう。
今回のドラマ「サイレント」で、紬や想が通っていたのは群馬県高崎市の高校という設定でしたね。
それもひとえに、生方美久さんご自身が群馬県高崎市にゆかりがあったからなのですね!
そんな生方美久さんのツイートには、スピッツやスピッツの曲の話などが、何度か登場しているんです。
スピッツファンの方なら、このツイートの意味はすぐ分かることでしょう!
「タイトル好き好き選手権」が勝手に開催されていたり。
「主題歌スピッツという夢!」
とあるくらい、生方美久さんはスピッツが大好きなんですね!
また、生方美久さんが受賞した「第33回ヤングシナリオ大賞」ですが、その受賞作費「踊り場にて」には
「佐藤正宗」という、いつもギターバッグを背負っている高校生
が出てくるんです。
「正宗」といえば、スピッツのボーカル「草野マサムネ」さんの本名。
ちゃっかり(?)マサムネさんの名前を自分の脚本に忍ばせてしまうくらい、本当に大ファンなんだなあということが伝わってきました!
「サイレント」はスピッツの”楓”からインスパイアされたドラマだった?

スピッツファンの脚本家・生方美久さん、過去にはこんなツイートもしていたんです。
2022年3月18日のツイートに、
「スピッツの『楓』みたいなお話書いてるので」
とありますよね!
さらに、このツイートに続けて、
「スピカ」(楓と両A面)の「幸せは途切れながらも続くのです」って歌詞が好きすぎて、そういう台詞が書けたら引退するって決めてるんで、まずそのためにもデビューしなきゃいけないんです
— 生方美久 (@ubukata_16) March 18, 2022
「デビューしなきゃいけないんです」とも言っています。
つまり、2022年3月時点で執筆に取り組んでいた脚本は「スピッツの『楓』みたいなお話」であり、「デビューのかかった作品」だったことが伺えます。
一方、2022年10月6日に公開された、TVガイドのインタビュー記事から判明したことがあります。
生方さんが、「silent」のプロデューサー・村瀬健さんと対談しているのですが、その中で
ーー 本作で脚本家デビューを果たす生方さんだが、村瀬さんはいつからタッグを組みたいと思っていたのだろうか。
村瀬:2022年10月期の木10を僕が担当することになったので、生方さんに「この枠をやるつもりでゼロから作らない?」と言って。そこからこの企画がスタートしました。今年の1月くらいだったかな。
TVガイド
これを読むと、「『silent』が脚本家デビュー作品」「企画のスタートは2022年の1月」ということが分かります。
それらを総合すると・・・
やはり「silent」は、生方さんが始めから「スピッツの『楓』みたいなお話」として制作していた作品であることが分かるのです。
歌詞がストーリーとリンクして、より感動を覚えるのも、当然だったのですね!