「うちの子、電車にぜんぜん興味ないよね…」
「ていうか、自分もあまり電車に興味ないし、よく分からないけどね。」
「じゃあ、やっぱり『鉄道博物館』はお出かけ先候補にはならないかな~。」
・・・
そんな風に思っていませんか?
それ、すごくもったいないです!
お子さんが電車好きでなくても、お父さん・お母さんが鉄道に興味がなくても、親子で楽しく過ごせるのが「鉄道博物館」なんです。
鉄道好きのマニアや、電車や新幹線が好きなお子さんが行くところ、というイメージが強いかもしれません。
でも「鉄道博物館」は、ほぼ室内で楽しめて、雨の日だってへっちゃらな、子連れにとっても優しい施設なんですよ。
だから、マニアや鉄道好きでなくても大丈夫!楽しめます!!
そこで今回は、電車が好きでも嫌いでも「鉄道博物館」を親子で10倍楽しめちゃう秘訣をお伝えしていきますよ!
「鉄道博物館」は「アトラクションのある博物館」と考える!
「鉄道博物館」のコンセプトは以下の通り。
- 日本及び世界の鉄道に関わる遺産・資料に加え、国鉄改革やJR東日本に関する資料を体系的に保存し、調査研究を行う「鉄道博物館」とします。
- 鉄道システムの変遷を、車両等の実物展示を柱に、それぞれの時代背景等を交えながら、産業史として物語る「歴史博物館」として位置づけます。
- 鉄道の原理・仕組みと最新(将来構想を含む)の鉄道技術について、子どもたちが、模型やシミュレーション、遊戯器具等を活用しながら、体験的に学習する「教育博物館」としての性格も持ち合わせます。
このようなコンセプトをもとに、JR東日本創立20周年記念事業のメインプロジェクトとして作られた「鉄道博物館」。
鉄道にまつわる貴重な歴史的資料を保管して展示するという役割から、鉄道好きなら見逃せない車両や資料がたっぷりです。
博物館の中心にあり、36両もの車両を展示する「車両ステーション」はその最たるものと言えるでしょう。
でも…鉄道にあまり興味がないなら、「車両ステーション」はスルーしちゃってもかまいません!
「博物館」としての展示物に興味がなくても大丈夫。
「鉄道博物館」には、お子さんが楽しく遊べるアトラクションや遊具が揃っているんです。
「『鉄道』の博物館」
と考えず、
「『室内で子供が楽しく遊べるアトラクションがある』博物館」
と考えてみれば、行かない手はありませんよね!
小さなお子さん連れなら、入場後は左方向に行けばOK!
「鉄道博物館」のメイン展示とも言える「車両ステーション」は入場して右手にありますが、そちらはスルーして、向かう先は左手です。
左手にどんどん進んでいくと、出てくるのが「キッズプラザ」です。
「キッズプラザ」は、
- 「なりきりゾーン」
- 「プラレールゾーン」
- 「おえかきゾーン」
- 「乳幼児ゾーン」
の4つのゾーンで構成された、小さなお子さんのためのエリアになっています!
未就園児くらいまでのお子さんなら、ここでたっぷり楽しめると思います♪
では、それぞれのゾーンについて詳しく見てみましょう!
「なりきりゾーン」
なりきりゾーンには、かつて首都圏で活躍していた103系という実物の車両がどどん!と置かれています。
水玉模様のかわいらしい柄にラッピングされていて、車両の中に入って遊ぶことができますよ。
車両の近くには、駅の改札付近にあるおなじみの「券売機」も設置してあります。
ボタンを押してもきっぷは出てきませんが、本物と同じ券売機のボタンを思う存分ポチポチ押して遊べちゃいますよ。
小さいお子さんは、ボタンを押すのが好きですよね(笑)
なりきりゾーンのもう一つのお楽しみは「おままごとべんとうや」です。
実際に販売されている駅弁のおかずやごはんソックリに再現した食品サンプルがずらり!
お弁当箱にごはんをつめて、唐揚げを入れて・・・と、まるで本物みたいな駅弁が作れちゃうんです。
いつものおままごと遊びよりもリアルな食品サンプルに、小さな女の子が夢中で遊んでいたりしますよ。
ショーケースに並べられている見本を見ながら正確に再現するのもよし、思いっきりオリジナルのお弁当を作るのもまた楽しいですよ!
「プラレールゾーン」
こちらのコーナーでは、いつもたくさんの子供達が夢中になってプラレールで遊んでいますので、他のお子さんにつられて楽しく遊べるかも!
たくさんのプラレール車両やレール、ちょっと珍しいパーツなど、盛りだくさんで飽きません。
もしプラレールの車両に興味がなくても、レールをつなげたり外したり、駅やトンネルのパーツで遊んだりするのも楽しいですよ。
また、こちらのプラレールゾーンのシンボルとして、E6系新幹線の大型プラレールがあります。
おもちゃのプラレールの50倍の大きさで、中に入ることもでき、窓から顔をのぞかせて写真を撮ったりもできますよ。
来場の記念になるので、大きなプラレールと一緒に写真撮影も楽しんでみてください。
「おえかきゾーン」
お家ではなかなかできない体験の一つが「壁におもいっきりお絵描きすること」じゃないかと思います。
こちらのおえかきゾーンでは、大きな大きなホワイトボードに、クレヨンでおもいっきりお絵描きすることができるんです!
専用の消しゴムもあるので、なんどでも繰り返し楽しめますよ。
お絵描き好きなお子さんなら夢中になること間違いなしです。
「乳幼児ゾーン」
靴を脱いで遊ぶ、0歳~3歳のお子さんが遊べるゾーンです。
入れるのは0歳~3歳のお子さんと保護者の方だけなので安心ですね。
円形に囲まれた空間にはソフトブロックが並べられていて、床も柔らかい素材でできているのでハイハイもできて、転んでも痛くない作りになっています。
キッズプラザの上の階には小学生向けの展示も
キッズプラザが入った建物の2階と3階は「科学ステーション」となっています。
こちらは、鉄道をテーマとした科学館のような展示となっています。
なぜ電車の車輪はレールから外れないのか?などの疑問が解決できますよ。
鉄道の基礎知識や鉄道の仕組みなどを、実際に実験したり自分で動かしたりしながら学べます。
1階のキッズプラザでは物足りないお子さんにはこちらがオススメです!
小さなお子さん連れでも安心の施設
小さなお子さん連れだと心配なのは、授乳室とオムツ替えスペースの有無ですよね?
こちらのキッズプラザ内には、
- オムツ替えシートが3台
- カーテンで仕切られた個室の授乳室が2つ
- ミルク用の湯沸かし器
- ソファ
が完備されているのでご安心ください。
「鉄道博物館」の中には、同様のスペースがほかに2箇所用意されています。
また、館内はベビーカーの使用もOKです。
食事を制するものが「鉄道博物館」を制す!
お子さん連れで家族でお出かけする時、大切なのは食事の計画です。
みんながお腹を空かせている時に
混雑していてなかなか席に座れない!
食事を買うのに行列していて時間がかかる!
お目当てのものが売り切れてしまった!
・・・
これでは、せっかくの楽しいムードが台無しになってしまいますよね。
でも、行く前にしっかり計画を立てておくことで回避できますよ!
「鉄道博物館」でお昼ごはんを食べる時のパターンは以下の3つが考えられます。
- お弁当を持ち込み、「飲食可」のスペースで食べる
- 「駅弁屋」で購入して、「飲食可」のスペースで食べる
- 館内のレストランを利用する
それぞれ詳しく見ていきましょう!
お弁当を持ち込み、「飲食可」のスペースで食べる
一番スムースなのがこちらのパターンです。
お子さんの好みに合わせた食事を用意しやすいのもメリットです。
飲食可のスペースはいくつかありますが、キッズプラザに近いところから
- 駅弁屋(北)の前の休憩スペース
(屋外) - 455ランチトレイン
(本物の列車を使用した休憩スペース・冷暖房完備) - パノラマデッキ
(キッズプラザの建物の屋上・屋外) - 新幹線ラウンジ
(本館3階・屋内) - 本館2階廊下の休憩スペース
(屋内) - 183ランチトレイン
(本館と南館の間・冷暖房完備) - トレインテラス
(南館4階・屋外) - てっぱく広場のベンチ
(屋外)
以上の8箇所です。
とにかくキッズプラザからの移動距離を少なくしたい!という場合は、「1.駅弁屋(北)の前の休憩スペース」「2.455ランチトレイン」「3.パノラマデッキ」が近いです。
ただし、「1」と「3」は屋外ですので、気候によっては快適に食事ができない可能性があります。
また、「2」は団体客の利用があると、一般の方は入れないことがありますので注意してください。
そういった事を踏まえて、筆者の一番のオススメは、「4.新幹線ラウンジ」です!
- 席数も多いので、席の確保がしやすいこと
- 屋内なので気候に左右されないこと
- 窓際の席からは目の前を行き交う新幹線が何本も見られること
がオススメの理由です。
場所は本館の2階なので、キッズプラザから少し移動が必要ですが、快適に過ごせるのでぜひ利用してみてください。
あわせて、その他の休憩スペースについても少し解説しておきます。
「5.本館2階廊下の休憩スペース」
窓から列車も見えて良い場所なのですが、席数が少なく激戦なのと、テーブルに対して椅子が2脚なのであまりオススメしません。
「6.183ランチトレイン」
本館を通り抜けた先にあるので、キッズプラザからは距離があります。
列車の中でお弁当を食べたかったけれど、キッズプラザ前の「455ランチトレイン」は団体で埋まっていた、なんて時にはぜひ利用してみるといいですよ。
「7.トレインテラス」
南館4階の屋外のスペースです。
外の景色や在来線などを見ながら過ごせる気持ちのいいスペースです。
ただ、キッズプラザから遠いのと屋外であることから、小さなお子さん連れですとあまりオススメできません。
「8.てっぱく広場のベンチ」
施設全体の一番南にある屋外スペースです。
新幹線の形の滑り台など、小さなお子さん向けの遊具がある場所ですので、こちらで遊ぶついでに利用するのも良いと思います。
ただ、屋根などはないので、快適に過ごすには季節を選ぶかもしれません。
飲食可の休憩スペース全8箇所について、簡単に解説してみました。
訪れる季節や移動距離など、お好みに合わせて選んでみてくださいね。
そして、どの場所を利用するとしても、大切なのは「早めに行動すること」です。
特に土日祝日であれば、10:30~11:00くらいには場所を確保しておくと良いですよ♪
「駅弁屋」で購入して、「飲食可」のスペースで食べる
「鉄道博物館」では、「北」と「南」の2箇所で駅弁を販売しています。
「せっかく鉄道博物館に来たのだから、駅弁を買って雰囲気も味わいたい」という方にオススメします。
ただ、販売が始まると非常に沢山の方が並びますので、購入する場合は早めにお店に向かうようにしましょう。
販売開始時刻は
・平日 11:00~
・土日祝 10:30~
で、売り切れ次第終了です。
販売開始時刻には行列ができていることもありますので、駅弁を買うならとにかく早めの行動を!
購入したお弁当を食べる場所については、上記の「お弁当を持ち込み、飲食可のスペースで食べる」の部分で触れたことと同様です。
館内のレストランを利用する
レストランは3箇所あります。
- キッズカフェ
- ビューレストラン
- トレインレストラン日本食堂
下へ行くほどお値段が上がります(笑)。
・「キッズカフェ」
キッズプラザ内にある「キッズカファ」は、移動もなくて楽ですし、お値段も手頃です。
メニューはハンバーガーやポテト、ホットドッグなどの軽食ですので、お子さんがそれらを食べられるならオススメです!
館内のレストランの中で唯一、開館と同時の10時から営業しています。
「お昼時間帯で混雑する前に、ちょっと早めに腹ごしらえをしてゆっくり遊ぼう!」
なんて使い方にピッタリですよ。
逆にお昼のピークの時間帯は大変混雑して席も取りづらく、購入にも時間がかかりますので、ご注意ください。
・「ビューレストラン」
南館4階にあるカジュアルなレストランです。
ラーメン・うどん・パスタ・カレーライス・ホットスナックなど、バラエティ豊富なメニューが揃っていますよ。
ケーキなどのデザートやお子様プレートもあります。
大きな窓から目線の高さで行き交う新幹線を見ることもできます。
キッズプラザからは一番遠いのですが、メニューも豊富でお値段も1,000円前後と手頃なので、家族で食べたいものがバラバラなときにはぴったりだと思います。
・トレインレストラン日本食堂
鉄道好きな方にはオススメしたいレストランです。
食堂車をテーマとした、高級感のあるレストランです。
他の2店はセルフサービスですがこちらはフルサービスのレストランで、落ち着いた雰囲気でお食事ができますよ。
食堂車の雰囲気を再現したお席があったり、寝台特急「北斗星」で実際に使用していた食器が使われているのも、鉄道ファンには嬉しいポイントだと思います。
ハヤシライス、ビーフシチュー、ハンバーグなどの洋食メニューで2,000円前後のお値段です。
お子様カレー、お子様プレートもあります。
ちょっとだけ贅沢にゆったりとお食事したい方、食堂車の雰囲気を味わいたい方にオススメのレストランです。
以上、「鉄道博物館」での食事について解説してみました。
お子さんの年齢やご家族の好みで、どのパターンが良いかは違ってくることと思います。
いずれにしても事前にしっかりと計画を立てておくことが、「鉄道博物館」を快適に楽しむポイントになりますよ!
「ミニ運転列車」に乗ろう!
「ミニ運転列車」は乗らなきゃソン!
お子さんが電車に興味がないとしても、遊園地の乗り物などは楽しく乗ってくれるのではないでしょうか?
「鉄道博物館」には「ミニ運転列車」という体験展示があるんです!
3人乗りのカワイイ列車に乗って、一周300メートルのコースを運転し、4つの駅をめぐる楽しいアトラクションです。
運転できるのは小学生以上ですので、小さなお子さんは運転できませんが、運転席に乗っているワクワク気分を体験できますよ。
なんといってもこちらの「ミニ運転列車」は、小さいけれど本格的なんです!
カーブできちんと減速させたり、速度制限を守ったり、先行列車による開通待ちなど、本物の運転と同じような体験ができちゃいますよ。
「ミニ運転列車」の体験方法
なんだか楽しそうだし乗ってみようかな?と思われた方は、ぜひ10時の開館時刻に間に合うように向かってくださいね。
「鉄道博物館」に入館したら、すぐに正面のエスカレーター付近で「ミニ運転列車」の整理券をもらいましょう。
「ミニ運転列車」体験は大人気なので、整理券は本当にあっという間に配布終了してしまうんです!
入館したらすぐに整理券配布場所へ向かうことが大切です。
体験できる時刻が印字されていますので、指定された時間になったら「ミニ運転列車」のコーナーへ。
場所は「キッズプラザ」のすぐ北、屋外のスペースになります。
受付で料金(1台200円)を支払い、しっかり説明を聞いたら出発です。
運転中は、やることや確認することが色々あって、大人でも結構緊張しますよ!
私も運転したことがありますが、アタフタしてしまって、結構難しかったです(汗)
なかなかできない体験なので、ぜひ整理券をゲットして、お子さんとの楽しい思い出を作ってくださいね♪
「鉄道博物館」基本情報
開館時間:
10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:
毎週火曜日、年末年始
所在地:
埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47番
アクセス:
JR大宮駅よりニューシャトル
「鉄道博物館(大成)駅」下車、徒歩1分
都高速埼玉大宮線(5号線)「新都心西口」より約4km
首都高速埼玉大宮線(5号線)「与野出口」より約5km
東北道「岩槻IC」より約9km
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「桶川加納IC」より約13km
駐車場:
専用駐車場あり
820円/日
入場料:
一般 1,330円
小中高生 620円
幼児(3歳以上未就学児) 310円
とにかく一度行ってみて♪
いかがでしたでしょうか?
今回は、電車に興味がないお子さんと行く「鉄道博物館」の楽しみ方についてお伝えしてきました。
小さいお子さんは集中力も体力も続きませんから、限られた時間でしっかり楽しむのがコツですよね!
そのためには、
- 小さい子供の為の施設「キッズプラザ」をめいっぱい利用する!
- あらかじめ食事の計画を立てて、無駄な待ち時間を作らない!
- 開館時間に行き、整理券を取って「ミニ運転列車」を体験する!
の3つがポイントになります。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、今回の記事では触れていませんが、実物の車両の展示や、精巧なジオラマなど、「鉄道博物館」にはまだまだ見どころがたくさんあります。
展示物自体には興味が持てなくても、ボタンを押すと動く仕掛けなどもあちこちにあるので、小さなお子さんも興味津々だったりしますよ。
キッズプラザでひとしきり遊んだ後、「鉄道博物館」の貴重な展示物も少しだけ覗いてみると楽しいかもしれませんね♪
電車に興味がないから・・・と敬遠せずに、ぜひ一度「鉄道博物館」を訪れてみてください♪